物忘れ対策に料理が良い理由・おすすめの物忘れ予防レシピ
物忘れ対策に料理をする事がおすすめと言われている理由と、物忘れ対策と同時に出来る物忘れ予防レシピをまとめました。
photo by Nicole Abalde
料理をする事が物忘れにつながる?
「物忘れ」には、ワーキングメモリが大きく関わっていると言われています。
記憶には短期的な記憶と長期的な記憶があります。長期的な記憶は、例えば家に帰った時に「鍵を取り出して家のドアを開ける」のような当たり前に思い出せる長期的な記憶の事。対して短期的な記憶は、駐車場に車を留めた時に、その駐車したスペースを覚えておくような、そのタイミングでしか使わない記憶の事。
ワーキングメモリは、この2つの記憶のうち短期的な記憶にあたります。年齢が経過すると、このワーキングメモリの領域が小さくなってしまい、それが短期的な記憶をしたり思いだす事が苦手になってしまって、物忘れがひどくなるとされています。
いわゆる「脳を鍛えるゲーム」や「脳トレをテーマにした本」は、このワーキングメモリを鍛えるためのものですが、もっと手軽に日常的にできる方法が料理です。
料理をする時に、手順を考えながら実際に行動する事。出来上がりをイメージしながら調理する事。そして、実際に出来上がったものが味わって体験する事。これら一連の流れがワーキングメモリを鍛えるのに最適とされています。
「手順が増えるほど効果的」とされますので、例えば出来合いのドレッシングを買って使うよりも、そのドレッシングもあえて手作りするようにすると、ワーキングメモリに良い影響になります。
物忘れ対策におすすめのレシピ
ワーキングメモリを意識しながら、作る料理自体が「物忘れ」に効果的なものを作ると効率的ですね。そんなブレインフードとも言うべき、おすすめのレシピをまとめました。
ココナッツオイルクッキー
https://cookpad.com/recipe/2999935
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、脳の神経細胞のエネルギーとなるケトン体を生成します。
認知症等が要因となって、同じく神経細胞のエネルギーであるブドウ糖をうまく取り入れる事が出来なくなっている時には、ケトン体を摂取する事が有効です。
鯵のなめろう
https://cookpad.com/recipe/2873156
青魚である鯵には、DHAやEPA等のオメガ3(不飽和脂肪酸)がたっぷり含まれています。これらの成分は、脳の神経伝達物質の受け渡しをスムーズにしてくれるため、脳に良い栄養成分として有名です。
ただ、これらDHAやEPAは、とても酸化しやすいデリケートな油です。ですので、加熱調理をするよりも刺身等、生の状態で食べる方が効率よく摂取する事ができます。なめろうは、そんな生の状態を保持する調理法のひとつです。
注意点としては、必ず新鮮なものを使用する事。寄生虫が多い内臓部分はしっかり取り除くようにする事。またアニサキス等の魚の代表的な寄生虫は真水に弱いので、調理中にしっかり水洗いする事等もポイントになります。
高齢者になるほど免疫力が低下するため、これら寄生虫への対策にも注意を払うようにしましょう。
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牡蠣めし
https://cookpad.com/recipe/345672
牡蠣にたっぷりと含まれている亜鉛は、脳の神経伝達物質の分泌を促します。亜鉛不足になる事で記憶障害が起こる場合もあるほど。
牡蠣を食べる時に注意する事はノロウィルス由来の食中毒が挙げられます。ノロウィルスはウィルスを含んでいる箇所を85〜90℃で約90秒間加熱する事で死滅します。
例えばカキフライ等にすると、表面は高温で加熱されていても中心部は加熱処理が足りない場合もあるので要注意。紹介しているレシピでは、プリプリ感を楽しむため火を通しすぎない事を推奨されていますが、高齢者が食べる場合には、ややしっかりめに火を通す方が良いでしょう。
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