保険加入できる中性脂肪の数値はどれぐらいが基準?
脂質異常症(高脂血症)は、各種「成人病の原因になりえる」ということが理由で、保険に加入する時の「審査対象」内容の一つになっています。
そして、脂質異常症の目安になるものが中性脂肪の数値であるTG値です。
では、実際にどれぐらいのTG値だったら審査に引っかからずに、保険に加入する事ができるのでしょうか?
脂質異常の基準値はどれぐらい?
「脂質異常」の基準となる数字は、もともと次のような基準がありました↓
出典:https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/guide/dyslipidemia/02.html
但し、これは、あくまでも日本動脈硬化学会が定めている基準値。実は、学会によって数値に違いがあります。
例えば人間ドッグ協会による中性脂肪の基準値は以下↓
- 男性の場合:39〜198mg/dl
- 女性の場合:32〜134mg/dl
また、日本脂質栄養学会に至っては、「中性脂肪やコレステロールの高値は問題ない」と言われている場合もあります。
特にコレステロール問題については、長年論争となっていましたが、ついに、「LDL高値だと身体に悪い!」としていた日本動脈硬化学会も、その発言を覆すような声明を発表しています。
2015年2月に米国農務省USDAから一般国民向けに発表されたガイドライン作成委員会レポート[3]において、ACC/AHA同様、食事中コレステロールの摂取と血中コレステロールの間に明らかな関連を示すエビデンスがないことから、これまで推奨していたコレステロール摂取制限を無くすことが記載された。我が国の「2015年日本人の食事摂取基準」[4]では、健常者において食事中コレステロールの摂取量と血中コレステロール値の間の相関を示すエビデンスが十分ではないことから、コレステロール制限は推奨されておらず、日本動脈硬化学会も健常者の脂質摂取に関わるこの記載に賛同している。
引用元:コレステロール摂取量に関する声明
あえて難しく解説しているようでとても理解しにくいのですが…
要約すると、アメリカの「コレステロールは関係ない」という意見に賛成するという形で、長年言い続けてきた理論を覆したというものです。
保険会社の基準は?
それでは、保険会社の中性脂肪(TG値)に対する基準値は、どれぐらいになるのでしょうか?
保険会社全体で統一して決まっている数値があるわけではなく、保険各社によってTG値にばらつきがあります↓
A社
- 中性脂肪:299mg/dl以下ならOK
- LDLコレステロール:189mg/dl以下ならOK
B社
- 中性脂肪:499mg/dl以下ならOK
- LDLコレステロール:199mg/dl以下ならOK
このように、実際に「加入できるか?」という基準値は、各保険会社によって変わってきます。
また、各社ともに医療系の学会等が基準とする数値よりも少しだけ余裕がある事も特徴的。
詳しい内容については各保険会社のファイナンシャルプランナーに相談する必要がありますが、人間ドック等で基準値をオーバーして引っかかった場合でも、多少のオーバーであれば保険加入の見込みがある事が分かりますね。
また「コレステロール値は関係ない」という内容を、これまで基準にされていた学会が認めた事によって、今後この数値が緩和されたり、もしかしたらLDLコレステロール値は審査基準の項目から外れるかもしれません。
ここまでをまとめて結論づけると…
「中性脂肪に関しては、TG値が299〜499以下だったら、保険に加入できる可能性が高い」と言えそうです。
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