中性脂肪が減るのは本当?「麦ごはん」効果が注目される理由
昔から健康的な食生活のために「麦ごはん」は多く食べられてきました。そして、今は「麦ごはんに切り替えると痩せれる!」との話題も。
そこで、実際の麦ごはんを食べる事での効果と「中性脂肪」や「ダイエット」への影響についてまとめていきます。
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そもそも「麦ごはん」とは何?
麦ごはんは大麦とお米を混ぜて炊いたもの。スーパー等で売られている大麦は、「押麦」と呼ばれローラーで潰して外皮をむいたものが売られているのが一般的です。
例えば、いつも2合のお米を炊いている時。1合分を白米で、もう1合分を押麦にして計量します。
この場合は、単純に半分の分量を押麦にするだけでOKで、炊く時も炊飯器のスイッチをいつもどおり操作すれば良いです。
「お米+押麦」の麦ごはんを食べてみると、押麦に由来するプチプチとした食感が特徴的。白米だけで炊くよりも歯ごたえが増すので、咀嚼の回数も自然に増えるはずです。
いつも食べてる白米の一部を、押麦に変更するだけなので、簡単に取り入れる事ができる点が魅力。
麦ごはんで痩せれるのは本当?
麦ごはんを食べた時に、こんな風に言われる理由としては、麦ごはんに含まれる食物繊維の量に由来します。
麦ごはんの中性脂肪への効果
食物繊維は水溶性・不溶性の2つに分かれ、食物繊維が豊富な野菜にはこの両方が含まれています。
一般的には、不溶性の食物繊維の方が豊富な場合が多いのですが、大麦に限ってはこの割合が真逆で水溶性食物繊維が豊富な珍しいタイプです。
水溶性の食物繊維は、消化される時に胃の中でゲル化しその他の食物も巻き込みます。 巻き込まれゲル状になった食物はゆっくりと腸へとすすみ、ゆっくりと消化されます。
この「ゆっくり」というのがポイント。
中性脂肪が上がる一因に「血糖値が急激に上昇すると増える」というものがあります。
白米は炭水化物で、血糖値を上昇させやすい食材です。ここに押麦が加わり、押麦の豊富な水溶性食物繊維によって、血糖値の上昇が緩やかに。
麦ごはんの中性脂肪への影響は、直接的に中性脂肪を減らすというよりも、ここまで説明したように「血糖値の急上昇を抑え、中性脂肪の生成を抑える」という働きです。
麦ごはんのダイエットへの効果
麦ごはんがダイエットに良いという理由も、押麦に含まれる水溶性食物繊維に由来します。
水溶性食物繊維がダイエットに良い理由をまとめると、次のような仕組みです。
- 水分を取り込み、お腹で膨らむので満腹感が得やすく「量」を減らせる。
- 血糖値急上昇後には、それを下げるために血糖値が下がりすぎる場合があり、甘いものが欲しくなる。この作用を抑えれる。
- 便通が良くなり代謝が活発に。代謝が上がる事で、脂肪燃焼効果も高まる。
実際の麦ごはんを食べてみるとよく分かりますが、白米だけを食べるより、噛みごたえがあるので咀嚼回数が自然に増えます。
咀嚼回数が増える事で、満腹感を感じやすくなり、この点でも1回の食事量を抑える事ができますね。
中性脂肪を下げる栄養素「DHA/EPA」
押麦は水溶性食物繊維によって血糖値上昇を抑え、中性脂肪を抑えるというものでした。
そして、中性脂肪を下げる栄養素として注目されている成分が、青魚の油に多く含まれるDHA/EPAです。
消費者庁では「健康食品の機能性」を国内と海外の複数の文献を調べて総合評価した「栄養成分の機能評価」というものを行っています。
この国が行っている機能評価の中で、DHA/EPAは全11モデルの中で最も多くの高い評価を受けた成分です。
特に中性脂肪を減少させる効果はA判定の最高ランクでした。DHAが中性脂肪を下げる効果が高い仕組みは、次の3つの理由にあります↓
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