中性脂肪を下げる時にゴマ油は使っても大丈夫?
TG値(トリグリセライド)が高値で脂質コントロールをしている時、ゴマ油って使っても大丈夫なのでしょうか?
photo by Capture ItOnce
ゴマ油と脂肪酸
油の最小単位である脂肪酸としてゴマ油を見た時。ゴマ油はどんなジャンル分けをされてるのでしょう? 基本的な脂肪酸の分類は以下のとおりとなっています。
まず、ゴマ油は不飽和脂肪酸です。 飽和脂肪酸の油(バターやラード等)は、摂り過ぎる事で中性脂肪を増加させる要因となってしまいます。ですので、この点では、中性脂肪にとって良い油と言えます。
ゴマ油中に含まれる脂肪酸の量を見てみると、オレイン酸とリノール酸が35%程度と同じ程で、そのほかの脂肪酸は微量です。
つまり、脂の分類上でゴマ油を分けるとするならば、ちょうどオメガ9とオメガ6の中間辺りの性質を持った油と言う事になります。
日本人における脂肪酸の摂取で推奨されるのは、何よりオメガ3の油を積極的に取る事。 そしてオメガ6の油は控える事。 オメガ9の油はほどほどに、といった論調があります。オメガ6の油を控えた方が良い理由はアラキドン酸という成分の特徴を理解するとよく分かるはずです。
調理用の油という面で現実的に見てみた場合には、オリーブオイル>ゴマ油>コーン油等 といった順位となりそうです。
普通に常用する油よりは良いけど、それならばオリーブオイル(特にエクストラバージン)等のオイルの方がおすすめです。
ゴマ油の成分
ゴマ油の効果として、キーワードで出てくるものが「ゴマグリナン」と呼ばれる成分です。ゴマグリナンは強い抗酸化力があると言われていて、ゴマグリナン中にいくつか含まれる成分のうち、特にセサミンがその抗酸化パワーの理由となっているようです。
ゴマ油が他の油とくらべても極めて酸化しにくいのは、ゴマグリナン中のセサミンによるものだと考えられています。
ゴマグリナンは、中性脂肪やコレステロール等が酸化する過酸化脂質になる事を抑制する働きもあります。過酸化脂質は増え過ぎる事で、ガン細胞の形成や老化を早めてしまうため、過酸化脂質を抑えるという働きは、なかなか重要な作用です。
オメガ3等の中性脂肪を下げる作用のある油は、身体への健康効果が高い割にとにかく酸化しやすいのが弱点。(酸化した油の摂取は身体にとってマイナスでしかありません。) ゴマ油の強い抗酸化力を活かして、合わせて摂取するようにすると有効かもしれません。
まとめ
「脂質コントロール中のゴマ油」については、通常のサラダ油等を取るよりは良いけど…オメガ6の過剰摂取となりやすいので注意が必要です。
またゴマグリナンは、中性脂肪由来の過酸化脂質を抑える働きは有効。 また、抗酸化力が強いので、酸化しやすいオメガ3の補助的に使う分には良いかもしれません。
風味づけのアクセントとして、ほどほどに使う事をおすすめします。
中性脂肪を下げるDHA/EPA
消費者庁が実施する「栄養成分の機能評価」は、健康食品の機能性を国内と海外の複数の文献を調べて総合評価するもの。
DHA/EPAは全11モデルの中で最も多くの高い評価を受けた成分です。特に中性脂肪を減少させる効果はA判定の最高ランクでした。DHAが中性脂肪を下げる理由は、次の3つの理由があります↓
[ad-mobile]