ワインは中性脂肪を下げる?赤と白どっちが良い?
健康効果が期待できる、数少ないアルコールとして知られるワイン。中性脂肪には、どのような効果が期待できるのでしょうか?
赤ワイン・白ワイン効果の違いの理由
ワインの健康への効果で真っ先にイメージできるものは、ポリフェノールのよる「抗酸化作用」ですよね。
ポリフェノールはワインの原料である葡萄の中に含まれますが、葡萄の部位によって、多く含まれる部分と、あまり含まれていない部分があります。
ポリフェノールが多く含まれる部位は、葡萄の「種」や「皮」の部分です。
赤ワインの作り方を簡単に説明すると…まず、葡萄を収穫した後に果汁を絞り、皮や種ごと漬け込み発酵させていきます。(マセラシオンと呼ばれる作業です。)
一方、白ワインは圧搾はするものの、皮や種は漬け込まずに果汁のみで発酵させていきます。
普通の葡萄で作られるのが赤ワイン。白葡萄で白ワインというイメージがありますが、実際には 赤ワイン・白ワイン分けるものは、「皮や種を漬け込むか?漬け込まないか?」という事です。
(赤ワイン用品種・白ワイン用品種もありますが、一つの葡萄で赤・白両方作られるものもあります。)
さて、この皮や種に豊富に含まれている成分が ポリフェノールでした。
一般的に、赤ワインにポリフェノールが豊富で、白ワインにはさほど含まれていないと言われるのは、この「作り方の違い」によるところが大きいです。
中性脂肪を減らしたい時は、赤ワイン白ワインどっちがいい?
赤ワインと白ワインで、健康に対する効果は違っています。
赤ワインの効果
- ポリフェノール由来の抗酸化作用。
- レスベラトロール代謝物質であるピセアンタノールによる脂肪生成抑制
白ワインの効果
- 豊富なカリウム由来による利尿作用
- 豊富なミネラル分による歯や骨の維持
…つまり、中性脂肪への効果が期待できそうなのは、赤ワインの方という事になります。
ポリフェノールの一種であるレスベラトロールは、「ピセアンタノール」という物質へとなりますが、この成分が中性脂肪の生成と抑えるという試験結果が発表されています。
参考:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3322826/
白ワインには、直接中性脂肪への効果は期待できないものの、カリウム由来の利尿作用により、女性の悩みである「むくみ 」の改善に一役買う事ができるかもしれません。(アルコール自体が利尿作用の強いものですが…)
また、白ワインはミネラル分が豊富で、カルシウム・マグネシウム等が多く含まれているのが特徴。
余談ですが、高級辛口白ワインの代表である「シャブリ」はミネラル感が強いワインとして有名です。これは、シャブリ地区独特の石灰質の地質(キンメリジャン)由来のものと言われていて、キンメリジャンは、貝殻等の化石にが集まった土壌でもあります。
ソムリエの世界で、白ワインの味わいを表現するもののひとつに「ミネラル感」というものがある事からも、白ワインとミネラルは切っても切り離せない関係性である事が分かりますね。
赤ワインと白ワインの注意点として、糖質を多く含むワインも多いということ。
糖質の摂り過ぎは、中性脂肪を増やす大きな要因となるので、ワインを選ぶ時には「赤か白か」だけではなくて、糖質の量にも注目してみて下さい。
糖質が多いワインについては、以下のサイトの記事が参考になります。
▶関連:糖質が多い「甘い」赤ワイン・白ワインの国別一覧まとめ
まとめ
ワインの健康へ期待できる効果として、赤ワインは抗酸化作用と中性脂肪抑制。白ワインは利尿作用によるデトックスと、ミネラル分による骨や歯の強化が挙げられます。
※ただ、注意しないといけないのはアルコールの過剰摂取は、脂肪肝等のアルコール由来による脂肪の増加へと繋がります。
また、ワイン由来のこういった話題は「フレンチパラドックス」というものから始まっていますが、日本人とヨーロッパ諸国の人とでは、アルコールに対する処理能力・耐性がまったく違うと言う部分にも注意が必要。
総じて、日本人のアルコール処理能力は低めです。
「効果を期待して飲み過ぎる」という事は避けて、適度に食事に取り入れる程度の量で、ワインを楽しむようにしましょう。
DHAが中性脂肪を下げる理由
消費者庁が実施する「栄養成分の機能評価」は、健康食品の機能性を国内と海外の複数の文献を調べて総合評価したものです。
DHA/EPAは全11モデルの中で最も多くの高い評価を受けた成分です。特に中性脂肪を減少させる効果はA判定の最高ランクでした。
DHAが中性脂肪を下げる仕組みは3つの理由があります。