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トランス脂肪酸とは?身体へ与える影響と作られる原因

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悪い油の代表格として言われる事も多いトランス脂肪酸。

トランス脂肪酸はなぜ人の身体にとって良くないのか?どういった影響を与えるのか? この記事で解説していきます。

photo by Dwayne Madden

 

トランス脂肪酸のトランスとは?

トランス脂肪酸には「天然のもの」と「人工のもの」の2つが存在します。

天然のトランス脂肪酸は牛等の反芻動物に見られるもので、胃の中の微生物の働きによって作られていると言われています。ですが、その量はかなり微量です。

メディアでよく取り上げられる「悪い油」とされるトランス脂肪酸は、人工のトランス脂肪酸ですのでこちらを中心としてお話をしていきます。

まずは、簡単にトランス脂肪酸の構造について。そもそも、トランス脂肪酸の「トランス」とは移動したという意味があります。

通常の脂肪酸はシス型と呼ばれ、これはラテン語で「同じ側」という意味です。脂肪酸は炭素+水素+酵素によって成り立ち、炭素が横並びになる中で、水素がくっついている形。炭素が2重結合している部分は、通常は水素が横並びになっています。

一方、トランス型は人工的な水素等の添加によって、横並びだったはずの水素が、炭素の二重結合の反対側へと移動してしまった状態です。

このように、通常ではあり得ない部分に「移動」をした水素が含まれる脂肪酸である事から、トランス脂肪酸と言われています。

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マーガリン=トランス脂肪酸?

人工のトランス脂肪酸は、水素が不自然な形で移動したものです。人口的にトランス脂肪酸を作る方法は主に次の2種類の方法があります。

  • 水素の添加(硬化油を作るため)
  • 高温の油から生成

主に、人工の油から作られるトランス脂肪酸は1番目の水素の添加によるもの。

マーガリン等がその代表格です。原料となる植物性の油は酸化しやすいためにその保存性と適度な硬さを加える事でバターのような使い勝手を高めるために水素が添加されています。

 

トランス脂肪酸は悪?

トランス脂肪酸は、各国で規制対象となっている油です。

例えば、アメリカのニューヨークでは、「トランス脂肪酸を飲食店で使用する事を禁ずる」という事が法律的に決まり、ニュース等でも話題となっていました。

また日本でも「プラスチックの油」などと言われて批判の対象となってきた歴史があります。

実際、トランス脂肪酸が人体に与える影響には次のようなものがあります。

  • LDLが上がりHDLコレステロールが下がってしまう
  • それに伴う心臓・血管の病気のリスク
  • ガンのリスクの増加
  • 糖尿病のリスクの増加
  • 認知症のリスクの増加

一部のものですが、他にも文献を探すといろいろな影響があると言われています。

コレステロールについては「コレステロール論争」と言われるように学会によっても意見が分かれるところで、直接 心筋梗塞等へのリスクがあるかどうかは意見が分かれる内容です。

▶関連:コレステロールとは何か?善玉・悪玉ではない理由

ですが、基本的に良い影響は一つもなく、様々な悪い影響が増加してしまう事が分かります。

トランス脂肪酸がこれだけの悪影響を及ぼす本質的な原因は「脂肪酸が本来持つ役割」が原因。

本来、脂肪酸は身体の細胞膜の材料となる成分です

細胞は人の体中に何兆という天文学的な数で存在しているもの。この細胞の材料となる脂肪酸が、トランス脂肪酸によって被害を受ける事で、これだけ多くの悪影響となった露出する事となります。

 

日本で規制されないのは何で?

すでにお伝えしたとおり、トランス脂肪酸は海外ではアメリカやヨーロッパをはじめ、様々な国で規制されている油です。

では、日本ではなぜ規制されていないのでしょうか?

その理由は、WHO(世界保健機構)が推奨している、トランス脂肪酸の基準値が理由となっています。

WHOでは「エネルギー比のうちトランス脂肪酸摂取量を1%以内にする事」を推奨しています。

日本では、既に平均値がこの数字を下回っているため、通常の摂取であれば、健康への影響は少ないであろうとされています。

規制の厳しい海外では、このWHO基準の1%を大きく上回る事が日常となっており、中には2%代の数値も珍しくなかったとの事。そのため、日本に比べて厳しい規制を取り決めたという経緯があります。

日本では、基準値よりも元々低かったたので、「今のところ規制は必要ナシ」という事に。

ただ、海外の規制をうけメディア等でも盛んに「トランス脂肪酸問題」を取り上げられた事は、日本のメーカー(特にマーガリン販売等の乳製品関連業者)にも大きな影響を与えました。

そのため、日本の各関連メーカーは、トランス脂肪酸含有率の改善(より少なくする事)をさらに行い、含有量を極限まで減らす努力を行っています。

参考資料:食品安全委員会「食品に含まれるトランス脂肪酸」

世界レベルで見ても優秀なトランス脂肪酸の減少量ではあるものの、基本的にはトランス脂肪酸は身体にとってまったく必要のない成分

普段から、できるだけ摂取を避けるようにした方が良い成分とも言えるでしょう。

 

体に良い油・悪い油

トランス脂肪酸は、いわゆる「体に悪い油」でしたが、油の中には体に良い影響を与える油も数多く存在します。

どの油を摂って、どの油を避けるべきなのか?

続いて、こんなテーマの内容について解説していきます。

▶関連:中性脂肪を下げる効果のある油はどれ?種類まとめ

 




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